【問題】被保険者期間が6月以上である日本国籍を有しない者であって、老齢厚生年金の受給資格を満たさないものは、日本国内に住所を有するときも厚生年金保険の脱退一時金の支給を請求することができる。
(平成20年 問4C)
【解答】×
【解説】(法附則29条1項)
■日本国内に住所を有するときは、脱退一時金の支給を請求することはできない。
■脱退一時金の支給要件⇒
(1)請求時に日本国籍を有していないこと
(2)厚生年金保険の被保険者期間が6か月以上あること
(3)老齢厚生年金等の受給資格期間を満たしていないこと
(4)脱退一時金の支給を請求したことが必要。
■脱退一時金の支給を請求できない場合
(1)日本国内に住所を有するとき
(2)障害厚生年金その他政令で定める保険給付の受給権を有したことがあるとき
(3)最後に国民年金の被保険者の資格を喪失した日(同日において日本国内に住所を有していた者にあっては、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日)から起算して2年を経過しているとき
(4)厚生年金保険法による年金たる保険給付に相当する給付を行うことを目的とする外国の法令の適用を受ける者又は当該外国の法令の適用を受けたことがある者であって政令で定めるものであるとき
【問題】脱退一時金の額の計算に使用される支給率は、最終月(最後に被保険者の資格を喪失した日の属する月の前月)の属する年の前年10月の保険料率(最終月が1月から8月までの場合にあっては、前々年10月の保険料率)に2分の1を乗じて得た率に、被保険者期間の区分に応じた月数を乗じて得た率とするが、この月数の上限は40である。
(平成20年 問4D)
【解答】×
【解説】(法附則29条4項)
■「月数の上限は40」⇒「月数の上限は36」にすれば正しい。
■脱退一時金の額⇒被保険者であった期間に応じて、その期間の平均標準報酬額に支給率を乗じて得た額。