本試験では、難問、奇問が出題されることがあります。
その代表例として、世の中に存在しない法律・条文を作成して正誤を聞いてくるケースです。
世の中にない法律・条文を、いかにも存在しているように作成してきます。
以下、具体例として、平成23年に出題された問題です。
『労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(労働基準法第14条第1項の各号のいずれかに該当する労働契約にあっては、5年)を超える期間について締結してはならず、また、期間を定める労働契約の更新によって継続雇用期間が10年を超えることがあってはならない。』
それぞれの論点を分解していきます。
●1つ目の論点は、
「労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(労働基準法第14条第1項の各号のいずれかに該当する労働契約にあっては、5年)を超える期間について締結してはならず、』(○)
●2つ目の論点は
『また、期間を定める労働契約の更新によって継続雇用期間が10年を超えることがあってはならない。』
前半の論点は正しく、後半の論点が誤りになります。
論点と言うよりも、そもそもこの様な定めはない為に誤りになります。
ある程度学習を重ねた受験生であれば、正誤の判断は付きやすい問題ですが、いずれにしても、何回も復習するような問題ではありません。
これと同じ論点の問題は2度と出ません。
特に初学者の場合、繰り返し問題文を読み込むと、間違った文章を刷り込むことになります。
このように、明らかに造られた条文は、消去して2度と読まないにしますていきます。