平成30年版 高齢社会白書
(平成30年6月19日 内閣府 公表)
高齢社会白書は、高齢社会対策基本法に基づき、平成8年から毎年政府が国会に提出している年次報告書であり、高齢化の状況や政府が講じた高齢社会対策の実施の状況、また、高齢化の状況を考慮して講じようとする施策について明らかにしているものです。
以下、高齢社会白書からのポイントで、全て正解の肢になっています。
[問題]我が国の総人口は、1億2,671万人となり、65歳以上人口は、3,515万人で総人口に占める割合(高齢化率)も27.7%となった。
[問題]65歳以上人口は、「団塊の世代」(昭和22~昭和24年生まれ)が65歳以上となった平成27(2015)年に3,387万人となり、その後も増加傾向にある。
[問題]平均寿命は、平成28(2016)年現在、男性80.98年、女性87.14年となった。
[問題]先進諸国の高齢化率を比較してみると、我が国は1980年代までは下位、90年代にはほぼ中位であったが、平成17(2005)年には最も高い水準となった。
[問題]65歳以上の者のいる世帯についてみると、平成28(2016)年現在、世帯数は2416万5千世帯と、全世帯(4994万5千世帯)の48.4%を占めている。
[問題]平成29(2017)年現在の高齢化率は、最も高い秋田県で35.6%、最も低い沖縄県で21.0%となっている。
[問題]社会保障給付費(年金・医療・福祉その他を合わせた額)全体について、平成27(2015)年度は114兆8,596億円となり過去最高の水準になった。
[問題]社会保障給付費の国民所得に占める割合は、29.57%(前年比0.08ポイント減)となった。
[問題]社会保障給付費のうち、高齢者関係給付費について、平成27(2015)年度は77兆6,386億円、社会保障給付費に占める割合は67.6%となった。
[問題]平成27(2015)年度の年齢階級別1人当たり医療費(医療保険制度分)は、60歳から64歳で37.1万円であるのに対し、75歳から79歳で79.3万円、80歳から84歳で94.0万円となった。
[問題]60歳以上の者の経済的な暮らし向きについてみると、「心配ない」(「家計にゆとりがあり、まったく心配なく暮らしている」と「家計にあまりゆとりはないが、それほど心配なく暮らしている」の計)と感じている人の割合は全体で64.6%であり、年齢階級別にみると、年齢階層が高いほど「心配ない」と回答した割合は高く、「80歳以上」は71.5%となっている。
[問題]平成29年の労働力人口は、6,720万人で、労働力人口のうち65~69歳の者は454万人、70歳以上の者は367万人であり、労働力人口総数に占める65歳以上の者の割合は12.2%と上昇し続けている。
[問題]平成20年から平成22年は経済情勢の急速な悪化を受けて60~64歳の完全失業率は上昇していたが、平成22年をピークに低下し、平成29年の60~64歳の完全失業率は2.8%と、15歳以上の全年齢計(2.8%)と同水準となった。
[問題]男女別に非正規の職員・従業員比率をみてみると、男性の場合、非正規職員・従業員の比率は55~59歳で12.2%であるが、60~64歳で52.3%、65~69歳で70.5%と、60歳を境に大幅に上昇している。
[問題]女性の場合の非正規の職員・従業員比率は55~59歳で60.8%、60~64歳で76.7%、65~69歳で80.8%となっており、男性と比較して上昇幅は小さいものの、やはり60歳を境に非正規の職員・従業員比率は上昇している。
[問題]現在仕事をしている60歳以上の者の約4割が「働けるうちはいつまでも」働きたいと回答し、70歳くらいまでもしくはそれ以上との回答と合計すれば、約8割が高齢期にも高い就業意欲を持っている様子がうかがえる。
[問題]従業員31人以上の企業約16万社のうち、高齢者雇用確保措置の実施済企業の割合は99.7%(155,638社)となっており、希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は75.6%(118,081社)となっている。
[問題]「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」では、65歳までの安定した雇用を確保するため、企業に「定年制の廃止」、「定年の引き上げ」、「継続雇用制度の導入」のいずれかの措置を講じるよう義務付けている。
[問題]日常生活に制限のない期間(健康寿命)は、平成28(2016)年時点で男性が72.14年、女性が74.79年となっており、それぞれ平成22年(2010)年と比べて延びている。