平成30年版 子供・若者白書
平成30年6月19日 内閣府発表
子供・若者白書は、平成23(2011)年度に内閣府が、子ども・若者育成支援推進法に基づく年次報告書として、平成22(2010)年から作成され、毎年、国会に報告されています。
(全国の16歳から29歳までの男女(有効回答数10,000)を対象に、平成29年10月27日から同年11月13日までの間に実施したインターネット調査。
下記、重要なポイントを抜き出し、問題形式で作成しています。(全て正しい肢です。)
[問題]希望する雇用形態別にその雇用形態を希望する最も重要な理由についてみると、
「正規雇用」を希望する者の選択理由として多かった回答は、
「安定していて長く続けられるから」…59.0%
「収入が多いから」…26.9%、
[問題「非正規雇用」を希望する者の選択理由として多かった回答は、
「自由な時間が多いから」…33.9%
「子育て、介護等との両立がしやすいから」…28.0%
[問題]「自営業・自由業」を希望する者の選択理由として多かった回答は、
「自由な時間が多いから」…28.9%
「特別に指示されずに、自分の責任で決められるから」…22.9%
[問題]仕事をする目的(2つまで回答)についてみると、
「収入を得るため」…84.6%(突出して多い)
「仕事を通して達成感や生きがいを得るため」…15.8%、
「自分の能力を発揮するため」…15.7%、
「働くのがあたりまえだから」…14.8%、
「人の役に立つため」…13.6%
[問題]仕事を選択する際に重要と考える観点について、
「安定していて長く続けられること」及び
「収入が多いこと」に、「とても重要」または「まあ重要」と回答した者は、ともに88.7%で最も多かった。
次いで多かった項目は、
「自分のやりたいことができること」の88.5%、
「福利厚生が充実していること」の85.2%、
「自由な時間が多いこと」の82.2%であった。
一方、「実力主義で偉くなれること」と「特別に指示されずに、自分の責任で決められること」を「とても重要」または「まあ重要」と回答した者は、それぞれ51.6%、55.8%と比較的少なかった。
[問題]仕事と家庭・プライベート(私生活)のどちらを優先するかについてみると、
「仕事よりも家庭・プライベート(私生活)を優先する」…63.7%
平成23年度の調査時における52.9%よりも多かった。
[問題]男女別に仕事と家庭・プライベートのどちらを優先するかについてみると、
「仕事よりも家庭・プライベート(私生活)を優先する」と回答した男性は58.3%であり、女性の69.4%より少ないものの、平成23年度の調査時よりも10ポイント以上多く、半数を超えていた。
[問題]転職に対する意識についてみると、
「自分の能力や適性に合わない職場であっても、転職は絶対すべきではない」または「自分の能力や適性に合わない職場であっても、転職はできる限りしない方がよい」といった、転職に否定的な項目を選択した者は17.3%であり、2割に満たなかった。
[問題]男女別に転職に対する意識についてみると、転職に否定的な項目を選択した男性は21.4%であり、転職に否定的な項目を選択した女性の13.2%よりも多かった。
[問題]働くことに関する不安についてみると、
「十分な収入が得られるか」に、「とても不安」または「どちらかといえば不安」と回答した者が76.5%で最も多く、次いで多かった項目は、
「老後の年金はどうなるか」…75.4%
「きちんと仕事ができるか」…73.5%
「仕事と家庭生活の両立はどうか」…72.2%
「勤務先での人間関係がうまくいくか」…71.4%であった。
平成23年度の調査時と比べて、「とても不安」または「どちらかといえば不安」と回答した者は、全ての項目において少なかった。
[問題]キャリア教育・職業教育の受講経験があると回答した者が、キャリア教育や職業教育を受けた結果、役に立ったと考えている効果についてみると、
「働く事の大切さがわかった」…61.7%で最も多く、次いで多かった項目は、
「コミュニケーションスキルの重要性がわかった」…61.0%
「自分の考え方が広がった」…58.0%
「ビジネスマナー等がわかった」…51.3%
「就職先を選ぶ参考になった」…50.4%
[問題]平成29年度調査についてみると、就労により十分な収入を得られるのか、きちんと仕事ができるのか、仕事と家庭の両立はできるのか、勤務先での人間関係がうまくいくかなどについて、平成23年度の調査より少なくなっているものの、依然として多くの若者が不安を抱えていることが読み取れた。
[問題]仕事よりも家庭・プライベート(私生活)を優先したいと考える若者が増えていること、転職を否定的に捉えている若者がそれほど多くないことや、キャリア教育の効果を感じている若者が多いことなどが読み取れた。