今回は、労働経済(数字編)の学習法です。
下記は典型的な労働経済のダメな学習方法です。
➀5月の連休明け位からスタートをする。
②数字が全部出揃ってからスタートをする。
③欲張って多くの数字を覚えようとする。
④正確な数字を押さえようとする。
⑤意識調査等を感覚で読む。
上から順番に解説をしていきます。
➀ダメ学習 5月の連休明けからスタートをする。
市販されている労働経済や白書のテキストや参考書の類は、直前対策という形で店頭に並びます。
また、各種学校でも、5月の連休前後から直前期にかけて、労働経済や白書の直前講座が開かれます。
上記のような背景もあり、労働経済や白書の学習は、5月のゴールデンウィーク明けからスタートというイメージが出来上がっています。
それでは、遅すぎます。
例えば、2020年度の本試験に絡んでくる「労働経済白書」は既に公表されています。
厚生労働白書の平成30年版は、令和元年7月に公表されています。
(令和元年版は、令和2年7月公表予定なので、2020年本試験の対象外です。)
平成30年版の就労条件総合調査も既に公表されています。
上記のように主要となる白書や労働経済に関する数字は、既に公表をされているものが多くあります。
つまり、今からでもスタートできる環境にあります。
特に再受験生の方が神経質になる白書や労働経済は、今直ぐに学習できる状況になっているということです。
②ダメ学習 数字が全部出揃ってからスタートをする。
直前期に出版される書籍や講座は、白書の重要な箇所や数字に関してもまとまっています。
自分で整理してまとめていくのは労力がかかりますが、その過程を通して、しっかりと知識として身に尽けることができます。
全部出揃わなくても、今から出来ることを少しずつ進めていきます。
③ダメ学習 欲張って多くの数字を覚えようとする。
社労士試験に関連する数字をすべて覚える必要もないし、覚える事はできません。
労働力人口や労働組合組織率、失業率等々主要な数字は、30程度です。
主要な数字だけ単語カードでまとめておき、隙間時間に確認するだけでも、本試験に向けて苦手意識が払拭されます。
数字は欲張らずに、主要な数字を押さえて少しずつ広げていきます。
④ダメ学習 正確に数字を押さえようとする。
主要な数字以外は、大雑把で十分です。
当然主要な数字は正確な暗記が必要です。
それ以外は、大雑把に。
ただし、50%を下回るのか上回るのかといったようなことを意識しながら押さえていきます。
⑤ダメ学習 意識調査は感覚で覚える。
下記は、「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」 (平成30年度)内閣府からです。
[仕事に対する考え方]…職業選択の重視点
(質問)仕事を選ぶ際に、どのようなことを重視しますか。この中からいくつでも選んでください。(回答はいくつでも)
仕事を選ぶ際に重視することを日本の若者に聞いたところ、「収入」(70.7%)と答えた割合が最も高く、次いで「仕事内容」(63.1%)、「労働時間」(60.3%)、「職場の雰囲気」(51.1%)となっている。 |
読むことにより感覚的には内容を理解することが可能ですが、試験対策上は、しっかりキーワードを順番に覚えていく必要があります。
単語カードに
(表)若者意識調査 職業選択
(裏)1位:収入 2位:仕事内容 3位:労働時間
4位:職場の雰囲気
上記の様な単語カードを少しづつ増やしていきます。
最後に記憶法ですが、イメージ転換法です。
1位:収入 2位:仕事内容 3位:労働時間 4位:職場の雰囲気 |
収入から始まって職場の雰囲気の4項目を順番通りに記憶する必要があります。
収入や仕事の内容というのは抽象的なので、具体的にイメージします。
1位:金 2位:机(自分の仕事場の机をイメージすればさらに記憶に定着します。)
3位:時計 4位:上司(上司が厳しいとかの雰囲気をイメージ)
上記をイメージしながら、イメージしたものでストーリーを作ります。
(極端なイメージ、ストーリーの方が記憶に残ります。)
お金を仕事場の机の上にぶちまけながら、腕時計をはめた手で、上司の頭を撫でた。
上記のような意識調査を確認するのは途方もない作業であり、実際出題されるかどうかも分からない項目ですが、出題される可能性もあります。
ただし、これも数百あるわけではなく、社労士試験に関連する内容は、せいぜい50~60個です。
厚生労働省のホームページには、過去から最新までの白書を閲覧できますので、たまに眺めて、興味のある項目から少しづつピックアップすることも万全な準備としては必要な事です。