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欲張って全部を覚えない 

回は、「欲張って全部を覚えない」ということで進めていきます。

健康保険法100条に「埋葬料」と「埋葬費」があります。

 

下記は、埋葬料の条文です。 

(埋葬料)

被保険者が死亡したときは、その者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し、埋葬料として、政令で定める金額を支給する。

 

②前項の規定により埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、埋葬を行った者に対し、同項の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額を支給する。

 

 

1項が「埋葬料」で2項が「埋葬費」に関する記述です。

(条文上は、埋葬料が条文名になっています。)

 

論点としては、難しくないので割と大雑把に押さえている受験生も多いと思いますが、意外と労災の葬祭料や葬祭給付と混乱したり、埋葬料と埋葬費を逆に把握していたりと

無駄な失点をしていることもあり得ます。

和元年問2-Eの問題を見ると下記のように極めてシンプルです。

被保険者が死亡したときは、埋葬を行う者に対して、埋葬料として5万円を支給するが、その対象者は当該被保険者と同一世帯であった者に限られる。

■答えは、末尾に記載します。

 

 

過去の出題を見ると行数も少なく極めてシンプルな問題です。

サービス問題です。

 

ただし、本試験という緊張感漂う中一瞬でも迷いが生じると混乱しています。

だからこそ、自信を持って確実に正誤の判断をする必要があります。

 

埋葬料・埋葬費の論点を整理していきます。

■生計維持の要件の有無

■5万円の支給

■5万円の範囲内で埋葬に要した費用

■埋葬を行う者・埋葬を行った者

■埋葬に要した費用には、霊きゅう車代、僧侶への謝礼、祭壇一式料等が含まれ、葬祭の際の飲食代、香典返しは含まない。

 

 

記憶する方法として、全部を覚えるのではなく、片方を確実に覚えます。

その際、上記の様に表をイメージして覚えます。

 

 

今回は、埋葬料を確実に押さえます。

ず、埋葬料の「料」と埋葬費の「費」の違いですが、

「料」は、レンタル料というように、通常、あらかじめ一定の金額が決められています。

一方の「費」は、食費というように要した費用に対して支払うものです。

 

従って、「埋葬料」は、5万円という固定の金額で支給され、「埋葬費」は、埋葬に要した費用を支給(ただし、5万円の範囲内)することになります。

 

 

埋葬料で確実に押さえるポイントは、

生計維持

②埋葬を行う者

③一律5万円

上記の3点です。

 

本試験でも、埋葬料・埋葬費の問題が出題されたら、表を想起して答えを導けば混乱せずに解答ができます。

 

 

合わせて、下記に関しても、「費用に含まれるもの」、「含まれないもの」ということで、

両方を覚えるのではなく、少ない方の「飲食代・香典返し」を確実に覚えていきます。

埋葬に要した費用には、霊きゅう車代、僧侶への謝礼、祭壇一式料等が含まれ、葬祭の際の飲食代、香典返しは含まない。

 

飲食代と香典返しは、含めないということで、感覚的には理解できますが、ここはしっかりと頭に入れておけば、十分に問題に対処できます。

 

 

 

次に、混乱するのが、労働者災害補償保険法の葬祭料と葬祭給付になりますが、内容は下記のようになります。

後に、令和元年の本試験の答え合わせです。

【令和元年 問2-E

被保険者が死亡したときは、埋葬を行う者に対して、埋葬料として5万円を支給するが、その対象者は当該被保険者と同一世帯であった者に限られる。

 

 

表を想起してもらい埋葬料の内容なので、表の左側になります。

3つのポイントに当てはめると

生計維持

②埋葬を行う者

③一律5万円

 

「同一世帯」という要件はないので後半の論点が誤りになります。

 

前半の論点は、正解です。

 

まとめ

出題傾向が高い埋葬料ですが、理解しやすい箇所故何となく記憶して本試験当日を迎えてしまい、いざ出題されたら迷ってしまう。

 

そんなことのないように、欲張って全部を覚えようとせず、まずは片方をしっかり覚えることが覚え方のポイントです。

 

 

 

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