社労士の選択式の学習法
選択式の過去問の学習は、一般的には労働基準法からスタートして、労働安全衛生法、労災、雇用と続きます。
ある程度学習を進めている受験生であれば、法律科目に関しては、3点以上の得点を確保することができます。
特に選択式の学習をしなくても、択一式の学習をしっかり積んでいれば、法律科目であれば十分にクリアできます。
ただし、労1、社1は別です。
何がどこから出題されるか蓋を開けないと分からないブラックBО✕的なところがあり、尚且つ、苦手意識を持っている受験生が多いのでなおさら、集中して学習をする必要があります。
選択式の学習で最優先にすべきことは、労1と社1で、
少なくとも過去問10年分しっかりと学習することが必要です。
同様の問題が出題されても自信を持って解答できるように、労1、社1に限っては、繰り返し復習をしてください。
例えば、選択式の過去問をしっかり学習した受験生であれば、令和元年の社1の択一式は、確実に解答できた問題です。
平成28年 労1選択式
「平成23年就労条件総合調査(厚生労働省)」によると、現金給与額が労働費用総額に占める割合は約【 A 】である。次に、法定福利費に注目して、現金給与以外の労働費用に占める法定福利費の割合は平成10年以降上昇傾向にあり、平成23年調査では約【 B 】になった。法定福利費の中で最も大きな割合を占めているのが【 C 】である。 |
A:(4)8割 B:(2)6割 C:(2)厚生年金保険料
選択肢
A…(1)2割 (2)4割 (3)5割 (4)8割 B…(1)3割 (2)6割 (3)7割 (4)9割 C…(1)健康保険料・介護保険料 (2)厚生年金保険料 (3)児童手当拠出金 (4)労働保険料 |
平成28年の選択式で押さえるポイント
➀ 労働費用に占める現金給与額の割合は、8割 ② 現金給与以外の労働費用に占める法定福利費は、6割 ③ 法定福利費の中で最も大きな割合を占めるのが厚生年金保険料 |
上記のポイントを押さえた上で、令和元年の択一式問1を解いてみてください。
(令和元年 問1)
我が国の常用労働者1人1か月平均の労働費用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
なお、本問は、「平成28年就労条件総合調査(厚生労働省)」を参照しており、当該調査による用語及び統計等を利用している。
(A)「労働費用総額」に占める「現金給与額」の割合は約7割、「現金給与以外の労働費用」の割合は約3割となっている。
(B)「現金給与以外の労働費用」に占める割合を企業規模計でみると、「法定福利費」が最も多くなっている。
(C)「法定福利費」に占める割合を企業規模計でみると、「厚生年金保険料」が最も多く、「健康保険料・介護保険料」、「労働保険料」がそれに続いている。
(D)「法定外福利費」に占める割合を企業規模計でみると、「住居に関する費用」が最も多く、「医療保健に関する費用」、「食事に関する費用」がそれに続いている。
(E)「法定外福利費」に占める「住居に関する費用」の割合は、企業規模が大きくなるほど高くなっている。 |
答えは、Aになります。
令和元年 1-A
「労働費用総額」に占める「現金給与額」の割合は約 7 割、「現金給与以外の労働費用」の割合は約 3 割となっている。 |
(誤り)
7割ではなく8割。3割ではなく2割
➀ 労働費用に占める現金給与額の割合は、8割 ② 現金給与以外の労働費用に占める法定福利費は、6割 ③ 法定福利費の中で最も大きな割合を占めるのが厚生年金保険料 |
➀をしっかり覚えていれば、Aの肢で解答可能な問題になります。