平成30年版 厚生労働白書(p253~)
(1) 非正規雇用の現状と課題
近年、有期契約労働者やパートタイム労働者、派遣労働者といった非正規雇用労働者は全体として増加傾向にあり、2017(平成29)年には2,036万人と、雇用者の約4割を占める状況にある。
これらは、高齢者が増える中、高齢層での継続雇用により非正規雇用が増加していることや、景気回復に伴い女性を中心にパートなどで働き始める労働者が増加していることなどの要因が大きい。
高齢者や学生アルバイトなど、非正規雇用の全てが問題というわけではないが、正規雇用を希望しながらそれがかなわず、非正規雇用で働く者(不本意非正規)も14.3%(2017年)存在し、特に25~34歳の若年層で22.4%(2017年)と高くなっている。
非正規雇用労働者は、雇用が不安定、賃金が低い、能力開発機会が乏しいなどの課題がある。このため、正規雇用を希望する非正規雇用労働者の正規雇用化を進めるとともに、雇用の安定や待遇の改善に取り組んでいくことが重要である。
(2)非正規雇用の労働者への総合的な対策の推進
正社員を希望する方の正社員転換や非正規雇用を選択する方の待遇改善を推進するため、「正社員転換・待遇改善実現プラン」(平成28年1月正社員転換・待遇改善実現本部決定)や「地域プラン」(2016(平成28)年3月までに都道府県労働局本部にて決定)に基づき、非正規雇用労働者の正社員転換・待遇改善を強力に推進している。
これらの施策のうちの1つであるキャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の正社員化、処遇改善の取組みを図る事業主に対して助成を行っており、2018(平成30)年4月からは、非正規雇用労働者と正規雇用労働者の賃金規定や諸手当制度の共通化を図った際に、その人数等に応じて助成額を加算するなどの拡充を行っている。
また、どの働き方を選択してもしっかりした処遇を受けられるようにし、人々が自分のライフスタイルに合わせて多様な働き方を自由に選べるようにすべく、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保に取り組むことが重要である。
(以下省略)
下記は、すべて正解です。
[問題]有期契約労働者やパートタイム労働者、派遣労働者といった非正規雇用労働者は全体として増加傾向にあり、2017(平成29)年には2,036万人と、雇用者の約4割を占める状況にある。
[問題]高齢者や学生アルバイトなど、非正規雇用の全てが問題というわけではないが、正規雇用を希望しながらそれがかなわず、非正規雇用で働く者(不本意非正規)も14.3%(2017年)存在し、特に25~34歳の若年層で22.4%(2017年)と高くなっている。
[問題]正社員を希望する方の正社員転換や非正規雇用を選択する方の待遇改善を推進するため、「正社員転換・待遇改善実現プラン」や「地域プラン」に基づき、非正規雇用労働者の正社員転換・待遇改善を強力に推進している。
[問題]上記の施策のうちの1つであるキャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の正社員化、処遇改善の取組みを図る事業主に対して助成を行っており、2018(平成30)年4月からは、非正規雇用労働者と正規雇用労働者の賃金規定や諸手当制度の共通化を図った際に、その人数等に応じて助成額を加算するなどの拡充を行っている。