今回は、テキストの読み方です。
■義務教育時の勉強
義務教育の間、1科目1冊の教科書を1年間かけて、1ページ目からじっくりと勉強してきました。
副教材もありますが、基本的には、国語なら国語、日本史なら日本史の教科書を1冊1年かけて勉強します。
しかも、前に進むことが中心。
今まで学習したことの振り返りの授業は記憶にないのではないでしょうか。
つまり、義務教育の間の一般的な勉強方法は、下記のような学習方法です。
・1教科1冊を1ページ目から1年間かけて勉強。
・振り返りはしない。
上記の学習方法を当たり前のようにしてきたわけです。
■社労士の勉強
では、社労士の学習は、どうでしょうか?
通学を含めて、一般的には、労働基準法、労働安全衛生法と年金科目まで約1か月1科目で
進めていきます。
つまり、社会保険労務士のテキストを7~8か月かけて1ページ目から学習します。
義務教育時の勉強方法と同じです。
社労士の試験に向けて、この方法で良いのかどうか、今一度工夫をするなり、試行錯誤する必要があります。
10月に労働基準法を勉強しても、次に労働基準法を勉強するのは、年明けの3月、4月。
これでは、記憶に残っていません。
せいぜい、直近に勉強した年金科目程度です。
初学者の場合と再受験生の場合では、異なりますが、再受験生の場合は、特に復習することを意識して工夫をすることが必要です。
電車で例えるなら、目的地に行くために1本道を1直線に進むだけでは、周りの景色がどんどん薄れます。
複線化、複々線化して、しかも、前に行ったり来たりしながら、進む方が、今までの景色が記憶に残ります。
■どのように復習するか
膨大なページ数のテキストを振り返るのは大変な作業です。
復習の1つの方法として、
例えば、「今から1時間後に労働基準法のテストをします。」ということになれば、どのような勉強をするでしょうか。
1ページ目から読んでいたのでは、到底時間が足りません。
重要な個所(マーカーの個所やゴシック体の個所)をチェックするに留まります。
「ピンポイントで重要な個所を確認する。」ことになります。
労働契約の期間
解雇制限や解雇予告
賃金の5原則と例外
労働時間の概要
1年単位の変形労働時間制
年次有給休暇
上記の項目を1項目10分間で確認する。
10分も有れば、十分確認できます。
いずれにしても、膨大な量がある社労士の試験を効率良く勉強するためには、後ろに戻る。
一見すると非効率に感じますが、前に進むのと同じように重要であることを意識しながら勉強を進めていくことが必要です。
■まとめ
・前に進むと同時に、振り返ることも意識する。
(前進5割、後退5割)
・振り返りは、時間を区切り、ピンポイントで学習。