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令和2年 厚生労働白書 高齢化の伸びの鈍化と人口減少

令和2年版 厚生労働白書 (令和2年1023日 厚生労働省公表)

 

1節 高齢化の伸びの鈍化と人口減少(p4)

1 人口の動向の見通し

【今後は、高齢者数の伸びの鈍化と64歳までの人口減少の加速により、高齢化率の伸びが鈍化し、人口全体が減少する。】

 

我が国の人口は2008(平成20)年をピークに減少に転じているが、今後、その減少の幅は大きくなると見込まれている。

その背景には、高齢者数の伸びの鈍化64歳までの人口減少の加速がある。

 

2020(令和2)年以降5年ごとの人口増減率(推計)を年齢階級別に見ると、65歳以上の増加率の幅よりも2064歳の減少率の方が大きくなっていく

 

これを高齢化率の推移で見ると、1990(平成2)年に12.1%であった我が国の高齢化2019(令和元)年までの間に16.3ポイント上昇して28.4に達し、平成の時代は急激な高齢化が進行した30年間であった。

 

他方、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(以下「将来推計人口」という。)によれば、2040(令和22)年の高齢化率(推計)は35.3%と、2019年からの上昇は6.9ポイントにとどまると見込まれている。こうした結果、2040年には2064歳人口が人口全体のちょうど半分を占めるまでに減少すると推計されている。

 

2040年の人口ピラミッドは、高齢期に膨らみをもった縦に細長い形へ変化している】

 

人口の推移を人口ピラミッドの形の変化によって見ると、年齢構成が大きく転換していくことがわかる。

我が国では戦後、1940年代と1970年代の2回ベビーブームがあり、人口増をもたらしてきた。第一次ベビーブーム(1947(昭和22)~1949(昭和24)年)間に生まれた「団塊の世代」は既に高齢期に入っており、その子ども世代として第二次ベビーブーム(1971(昭和46)~1974(昭和49)年)の間に生まれた「団塊ジュニア世代」は2030年代後半から高齢期に入っていく。

こうした人口の多い世代が高齢化する一方で、第三次に相当するベビーブームは起きなかったため、2040年の人口ピラミッドは高齢期に膨らみをもった縦に細長い形となる

こうした人口構成となった社会において、年齢のみで支える側・支えられる側を区別し続けることは、社会の持続可能性の観点から厳しい面があるといえよう。

 

 

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