平均寿命の伸びと高齢者像の変化(p13)
【平均寿命は、平成の30年間に約5年以上、2040年にかけても約2年伸びる見込み】
1990(平成2)年に男性75.92歳、女性81.90歳であった平均寿命は、2019(令和元)年までの約30年間で約5年以上伸びて男性81.41年、女性87.45年となった。
今後の約20年間でも約2年伸び、2040(令和22)年には男性83.27年、女性89.63年になると推計されている。
【2040年に高齢者となった男性の約4割が90歳まで、女性の2割が100歳まで生存するとみられる】
平均寿命は0歳児の平均余命であるため、新生児死亡等の影響を考慮すると、実際には平均寿命よりも長く生きる人が多い。
厚生労働省政策統括官付参事官付人口動態・保健社会統計室「人口動態統計」によると、1989(平成元)年において死亡数が最も多かった年齢は男性で79歳、女性で81歳であったが、2018(平成30)年においては男性で85歳、女性で91歳となっている。
また、1989年、2019年、2040年の各時点で、65歳である人が90歳、100歳まで生存する確率を見ると、1989年においては男性の22%、女性の46%が90歳まで、男性の2%、女性の7%が100歳まで生存するとされていたのに対し、2040年においては男性の42%が90歳まで、女性の20%が100歳まで生存するとみられる。
さらに、海外の研究では、2007(平成19)年に生まれた我が国の子どもの半数が107歳より長く生きるとも推計されている。これらのデータから、「人生100年時代」が本格的に射程に入ってきていることがわかる。