上記は、令和3年版厚生労働白書の表紙
厚生労働白書〈令和3年版〉新型コロナウイルス感染症と社会保障
「厚生労働白書は、何年分確認すればよいのか?」という質問を受けることがありますが、基本的に直近の厚生労働白書が中心になります。
厚生労働白書に関しては、毎年全面改訂されるわけではなく、前年度の内容を加筆や削除、修正されながら作成されています。
法改正や社会情勢の大きな変化がない限り前年度の厚生労働白書をベースに作成されているのが通例ですが、コロナの影響で、令和2年以降は、多くのページがコロナ関連の記事で埋まっています。
ただし、医療や年金等の大きな仕組みの部分は変わりません。
来年度(令和4年度)の試験は、令和3年度版をしっかり学習することになります。
(既に、厚生労働省のホームページには掲載されています。)
https://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/index.html
下記、令和3年度の本試験から労1の選択式の問題です。
生涯現役社会の実現に向けた環境を整備するため、65歳以降の定年延長や66歳以降の継続雇用延長、高年齢者の雇用管理制度の整備や定年年齢未満である高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換を行う事業主に対して、「【 B 】」を支給している。また、【 C 】において高年齢退職予定者の情報を登録して、その能力の活用を希望する事業者に対してこれを紹介する高年齢退職予定者キャリア人材バンク事業を実施している。 一方、働きたい高年齢求職者の再就職支援のため、全国の主要なハローワークに「生涯現役支援窓口」を設置し、特に65歳以上の高年齢求職者に対して職業生活の再設計に係る支援や支援チームによる就労支援を重点的に行っている。ハローワーク等の紹介により60歳以上の高年齢者等を雇い入れた事業主に対しては、「【 D 】」を支給し、高年齢者の就職を促進している。 既存の企業による雇用の拡大だけでなく、起業によって中高年齢者等の雇用を創出していくことも重要である。そのため、中高年齢者等(【 E 】)が起業を行う際に、従業員の募集・採用や教育訓練経費の一部を「中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース)」により助成している。 |
答えは下記の通りで、出典は、令和2年度の厚生労働白書(p254)からです。
B:65歳超雇用推進助成金
C:(公財)産業雇用安定センター
D:特定求職者雇用開発助成金
E:40歳以上
■令和3年度本試験 労1の出典
令和2年 (p254)
「生涯現役社会」の実現
(1)企業における高年齢者の就労促進
生涯現役社会の実現に向けた環境を整備するため、65歳以降の定年延長や継続雇用制 度の導入、高年齢者の雇用管理制度の整備等や高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転 換を行う事業主に対して、「65歳超雇用推進助成金」を支給している。 また、(公財)産業雇用安定センターにおいて高年齢退職予定者の情報を登録して、その能力の活用を希望する事業者に対してこれを紹介する高年齢退職予定者キャリア人材バンク事業を実施している。 一方、働きたい高年齢求職者の再就職支援のため、全国の主要なハローワークに「生涯 現役支援窓口」を設置し、特に65歳以上の高年齢求職者に対して職業生活の再設計に係る支援や支援チームによる就労支援を重点的に行っている。 ハローワーク等の紹介により 60歳以上の高年齢者等を雇い入れた事業主に対しては、特定求職者雇用開発助成金を支給し、高年齢者の就職を促進している。 さらに、高齢者が経験のない分野等でも円滑に再就職できるよう、必要な能力を習得するための技能講習と、就職先企業の開拓、就職が見込まれる分野の企業における職場体験、就職面接会、就職後のフォローアップ等の就職支援を一体的に行う、高齢者スキルアップ・就職促進事業を実施している。 既存の企業による雇用の拡大だけでなく、起業によって中高年齢者等の雇用を創出していくことも重要である。そのため、中高年齢者等(40歳以上)が起業を行う際に、従業 員の募集・採用や教育訓練経費の一部を「中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コー ス)」により助成している。 |
同じ内容の記事が令和3年版及び平成30年版にも掲載されていますが、
令和3年版は、令和2年版から下記が削除されています。
「さらに~高齢者スキルアップ・就職促進事業を実施している。」までを令和3年度版の厚生労働白書ではカットされています。
下記、令和3年版の厚生労働白書及び平成30年版の厚生労働白書の該当箇所を記載しておきます。
令和3年 P261
「生涯現役社会」の実現
(1)企業における高年齢者の就労促進
生涯現役社会の実現に向けた環境を整備するため、65歳以降の定年延長や継続雇用制度の導入等、高年齢者の雇用管理制度の整備等や高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換を行う事業主に対して、「65歳超雇用推進助成金」を支給している。 また、(公財) 産業雇用安定センターにおいて高年齢退職予定者の情報を登録して、その能力の活用を希望する事業者に対してこれを紹介する高年齢退職予定者キャリア人材バンク事業を実施している。 一方、働きたい高年齢求職者の再就職支援のため、全国の主要なハローワークに「生涯現役支援窓口」を設置し、特に65歳以上の高年齢求職者に対して職業生活の再設計に係る支援や支援チームによる就労支援を重点的に行っている。 ハローワーク等の紹介により 60歳以上の高年齢者等を雇い入れた事業主に対しては、特定求職者雇用開発助成金を支給し、高年齢者の就職を促進している。既存の企業による雇用の拡大だけでなく、起業によって中高年齢者等の雇用を創出していくことも重要である。そのため、中高年齢者等 (40歳以上)が起業を行う際に、従業員の募集・採用や教育訓練経費の一部を「中途採用 等支援助成金(生涯現役起業支援コース)」により助成している。 |
平成30年(p304)
「生涯現役社会」の実現
(1)企業における高年齢者の就労促進
生涯現役社会の実現に向けた環境を整備するため、65歳以降の定年延長や継続雇用制度の導入、高年齢者の雇用環境の整備や高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換を行う事業主に対して、「65歳超雇用推進助成金」を支給している。また、(公財)産業雇用安定センターにおいて高年齢退職予定者の情報を登録して、その能力の活用を希望する事業者に対してこれを紹介する高年齢退職予定者キャリア人材バンク事業を実施している。 一方、働きたい高年齢求職者の再就職支援のため、全国の主要なハローワークに「生涯現役支援窓口」を設置し、特に65歳以上の高年齢求職者に対して職業生活の再設計に係る支援や支援チームによる就労支援を重点的に行っている。ハローワーク等の紹介により 60歳以上の高年齢者等を雇い入れた事業主に対しては、特定求職者雇用開発助成金を支給し、高年齢者の再就職を促進している。 さらに、高齢者が経験のない分野等でも円滑に再就職できるよう、必要な能力を習得するための技能講習と、就職先企業の開拓、就職が見込まれる分野の企業における職場体 験、就職面接会、就職後のフォローアップ等の就職支援を一体的に行う、高齢者スキル アップ・就職促進事業を実施している。 既存の企業による雇用の拡大だけでなく、起業によって中高年齢者等の雇用を創出して いくことも重要である。そのため、中高年齢者等(40歳以上)が起業を行う際に、従業 員の募集・採用や教育訓練経費の一部を助成する「生涯現役起業支援助成金」を創設し、 2016(平成28)年度から実施している。 |