令和3年版 厚生労働白書(p221)
労働移動支援施策の推進
人生100年時代に向けて、高齢者、女性、不安定就労者なども含めた様々な立場の方が、個々の事情に応じて多様で柔軟な働き方を選択できるよう、労働移動の円滑化を図るため、「年齢にかかわりない転職・再就職者の受入れ促進のための指針」の策定や、「中途採用・経験者採用協議会」の開催を通じた中途採用に積極的な企業の好事例の共有、転職・再就職支援のための助成金の支給等を進めている。
転職・再就職支援のための助成金については、2018(平成30)年度は、事業規模の縮小等に伴い離職を余儀なくされる労働者等を早期に雇い入れた事業主に対して助成する「労働移動支援助成金早期雇入れ支援コース」等において、成長企業が転職者を受け入れて行う能力開発や賃金アップに対する助成を行うとともに、「労働移動支援助成金中途採用拡大コース」において、中途採用者の雇用管理制度を整備した上でその採用を拡大させた企業への助成を行うことにより、成長企業への労働移動の促進に取り組んだ。
なお、「労働移動支援助成金中途採用拡大コース」については、2019(令和元)年度より「中途採用等支援助成金中途採用拡大コース」として実施している。 また、2020(令和2)年度は「中途採用等支援助成金中途採用拡大コース」において、 中途採用率の拡大を実施した事業主で、これまで中途採用を行ったことのない事業主に対しての上乗せ助成を創設するなどの制度の見直しを行った。
加えて、成長戦略実行計画(令和元年6月21日閣議決定)に基づき、労働政策審議会における議論を行い、大企業に対し、中途採用比率の公表を義務付けることを求めること等を盛り込んだ、労働施策総合推進法改正法案を令和2年通常国会に提出し、同年3月 31日に成立・公布した(令和3年4月1日施行)。 |