労働経済白書(令和3年版) p21
第2節 就業者・雇用者の動向
労働市場への参加は、2019年まで着実に進展したが、2020年には感染拡大により縮小
就業状態別の動向をみると、労働力人口、就業者数は2013年から増加傾向にあり、2019年にはそれぞれ前年差56万人増、60万人増となった。 また、自営業者・家族従業者数は趨勢的な減少傾向にあり、2019年は前年差11万人減となる一方、雇用者数は2010年以降増加傾向にあり、2019年には前年差68万人増となった。 他方、完全失業者数 は2009年以降減少傾向にあり、2019年には前年差4万人減となったほか、非労働力人口は 2012年以降減少傾向にあり、2019年には前年差66万人減となった。 このように、2019年までは、人々の労働市場への参加が進み、就業者・雇用者が増加を続けてきたことが分かる。
しかしながら、2020年には感染拡大の影響により幅広い産業で経済活動が抑制されたことに伴い、雇用情勢は弱い動きとなり、就業者数は前年差48万人減の6,676万人と8年ぶりに減少し、雇用者数は前年差31万人減の5,973万人と11年ぶりの減少となる一方、完全失業者数は、前年差29万人増加の191万人と11年ぶりの増加となった。
また、休業者数は前年差80万人増 の256万人と比較可能な1968年以降最多となり、増加幅も比較可能な1969年以降最大となった。 さらに、労働市場からの退出の動きがみられ、労働力人口が前年差18万人減の6,868万人と8年ぶりに減少する一方で、非労働力人口が前年差7万人増の4,204万人と8年ぶりの増加 となった。 |
[問題]2020年には感染拡大の影響により幅広い産業で経済活動が抑制されたことに伴い、雇用情勢は弱い動きとなり、就業者数は前年差48万人減の6,676万人と8年ぶりに減少した。
[問題]雇用者数は前年差31万人減の5,973万人と11年ぶりの減少となった。
[問題]完全失業者数は、前年差29万人増加の191万人と11年ぶりの増加となった。
[問題]休業者数は前年差80万人増 の256万人と比較可能な1968年以降最多となり、増加幅も比較可能な1969年以降最大となった。
[問題]労働市場からの退出の動きがみられ、労働力人口が前年差18万人減の6,868万人と8年ぶりに減少する一方で、非労働力人口が前年差7万人増の4,204万人と8年ぶりの増加となった。
すべて正解です。
■用語の定義
➀労働力人口⇒15歳以上人口のうち、「就業者」と「完全失業者」を合わせたもの
②就業者⇒:「従業者」と「休業者」を合わせたもの
③非労働力人口 ⇒15歳以上人口のうち、「就業者」と「完全失業者」以外の者
④労働力人口比率⇒15歳以上人口に占める「労働力人口」の割合
⑤就業率⇒15歳以上人口に占める「就業者」の割合
⑥完全失業率 ⇒「労働力人口」に占める「完全失業者」の割合
⑥自営業主⇒個人経営の事業を営んでいる者
⑦家族従業者 ⇒自営業主の家族で、その自営業主の営む事業に従事している者
⑧雇用者⇒会社、団体、官公庁、あるいは個人経営の事業体に雇われ、給料、賃金を得ている者及び会社、団体の役員
⑨完全失業者⇒15歳以上の働く意欲のある人(労働力人口)のうち、仕事を探しても仕事に就くことのできない者
⑩休 業 者:仕事を持ちながら,調査週間中に少しも仕事をしなかった者のうち,
・雇用者で,給料,賃金の支払いを受けている者又は受けることになっている者。
・自営業主で,自分の経営する事業を持ったままで,その仕事を休み始めてから 30日にならない者