新型コロナの影響により、雇用調整助成金が大きく膨らみ、雇用保険の財源が底をついてきた状況になっています。
今後、保険料率のアップ等の施策が講じられると思われますが、令和3年11月21日現時点での状況です。
➀厚生労働省HPより抜粋
➀ 雇用保険制度では、特別会計に関する法律第103条第3項の規定により、雇用保険事業の失業等給付費に充てるために必要な金額を積立金として積み立てることとしている。
② この積立金は、雇用・失業情勢が悪化した際にも安定的な給付を行うため、好況期に積み立て、不況期にこれを財源として使用するものであり、いわばビルト・イン・スタビライザー(自動安定化装置)機能を有するものです。
③ 将来の失業等給付費に充てるため、雇用保険制度の安定的な運営の確保の重要性を勘案して、労働保険特別会計徴収勘定から繰り入れられた労働保険料の一部を積立金として積み立てています。
③ なお、特別会計に関する法律第12条の規定に基づき積立金は財政融資資金に預託して運用しています。 |
下記は朝日新聞デジタル参照
雇用保険 2.2兆円を追加投入へ 補正予算で財源不足の急場しのぐ
2021年11月21日
厚生労働省は今年度の補正予算案に、雇用保険の追加財源として約2・2兆円を計上する方向で調整に入った。 雇用保険は、コロナ禍対応の雇用調整助成金(雇調金)の支出が5兆円近くに膨らんで財源がほぼ底をついており、税金の投入で急場をしのぐ考えだ。
政府はコロナ禍による失業増を防ぐため、雇用を維持して休業手当を払う企業を支援する雇調金の給付水準を引き上げて拡充。 コロナ禍に伴う雇調金の支出は、2020年春から今年11月までに4・8兆円を突破した。 リーマン・ショック直後の09年度に支出した額の7倍を超す規模だ。
雇調金の財源となる雇用保険制度は原則、企業と働き手が分担して払う雇用保険料でまかなわれている。その年に入る保険料のほか、景気が安定している時に保険料を積み立て、不況時の支出に備えている。
コロナ禍が長引き支出が増えた結果、雇調金などに使える積立金の残高は19年度末に約1.5兆円あったが、20年度末にゼロになった。本来なら失業給付に使う別の財源からも資金を回したため、この財源の積立金残高も19年度末の約4.5兆円が今年度末には約4 千億円まで減る見通しだ。税金もすでに雇調金のために約1.1兆円を投じた。 |