厚生労働省 (令和4年5月30日 公表)2023年試験対策
【令和3年の労働災害発生状況】を公表
令和3年1月から12月までの労働災害による死亡者数は867人(前年比65人・8.1%増)と4年ぶりに増加。
休業4日以上の死傷者数は、149,918人(前年比18,762人・14.3%増)と平成10年以降で最多。
労働災害を減少させるために国や事業者、労働者等が重点的に取り組む事項を定めた中期計画である「第13次労働災害防止計画」(平成30年度~令和4年度)では、29年比で「死亡者数を15%以上」、「死傷者数を5%以上」減少させることを目標にしている。
死亡者数については、平成30年から令和2年までの3年間には13次防の目標の達成が可能となるペースでの減少となっていたものが、令和3年は増加に転じ、13次防の目標を達成するためには、これまで以上の大幅な減少が必要な状況となっている。
また、死傷者数については、平成29年と比較すると13次防の重点業種である陸上貨物運送事業、小売業、社会福祉施設及び飲食店を中心に増加しており、13次防の目標の達成が困難な状況となっている。
下記に、問題を付けています。
(解答はすべて正解です。)
【問題】死亡者数は867人と、平成30年から令和2年までの3年間には13次防の目標の達成が可能となるペースでの減少となっていたものが一転して13次防の目標を達成できなかった。
【問題】13次防の重点業種では、建設業が288人(前年比30人・11.6%増)、製造業が137人(同1人・0.7%増)、林業が30人(同6人・16.7%減)となった。
【問題】死傷者数として、13次防の重点業種では、陸上貨物運送事業が16,732人(前年比917人・5.8%増)、小売業が16,860人(同1,519人・9.9%増)、社会福祉施設が18,421人(同5,154人・38.8%増)、飲食店が5,095人(同142人・2.9%増)と前年比で増加した。
【問題】死傷者数とは、事業者から提出される労働者死傷病報告書をもとに、休業4日以上の死傷者数を集計したもので、これらの件数に通勤中に発生した災害の件数は含まない。
【問題】事故の型別では、新型コロナウイルス感染症へのり患による労働災害を除くと、特に死傷者数が最多の「転倒」(前年比2,743人・8.9%増)、腰痛等の「動作の反動・無理な動作」(同1,656人・8.7%増)で大きく増加した。
【問題】年齢別では、60歳以上が全死傷者数の約4分の1を占め、38,574人(前年比3,646人・10.4%増)となった。
【問題】業種別の労働災害発生状況として、製造業の死亡者数は、前年比で1人(0.7%)増加し、事故の型別では、機械等による「はさまれ・巻き込まれ」と「墜落・転落」が多くを占めている。
【問題】建設業の死亡者数は、平成29年以降減少傾向にあったが、前年比で30人(11.6%)増と大きく増加した。
また、事故の型別では、「墜落・転落」が最も多く、「交通事故(道路)」(前年比12人・32.4%減)で減少した。
【問題】林業の死亡者数は、事故の型別では、最多である「激突され」(前年比1人・7.1%増)が前年比で増加したが、「墜落・転落」(同4人・44.4%減)等が前年比で減少した。
【問題】陸上貨物運送事業の死傷者数は、事故の型別では、「墜落・転落」が4,496人と最多で、「動作の反動・無理な動作」(同250人・9.1%増)及び「転倒」(209人・8.0%増、2)で増加。
【問題】小売業、社会福祉施設及び飲食店の死傷者数は、新型コロナウイルス感染症へのり患によるものを除くと、いずれの業種も事故の型別では、「転倒」が全数の約3割前後を占め、多い。