今回は、最低賃金に関する内容です。
政府は2024年10月30日に、新しい資本主義実現会議を首相官邸で開き経済対策の重点施策として、最低賃金の引き上げに向けて早急に政労使の協議を開始することを確認しています。
具体的に、時給1500円の実現を掲げ、政府は2020年代の実現に意欲を示しています。
直近では、2024年10月から全国47都道府県で最低賃金の引き上げが順次実施され、全国の平均時給は2023年度より51円高い1,055円になっています。
引き上げ幅が最も大きかったのは徳島県で、84円増。
すべての都道府県における最低賃金が950円を超え、1,000円以上の地域も昨年度の8都府県から2倍の16都道府県となっています。
最も高い都道府県
⇒東京都 1,163円
最も低い都道府県
⇒秋田県 951円
最低賃金制度について
最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとする制度になります。
使用者双方の合意の上で最低賃金より低い金額を定めても、最低賃金法によって無効とされ、最低賃金額と同額の定めをしたものとされます。
当然、最低賃金未満の賃金しか支払わなかった事業主は、最低賃金額との差額を支払う必要が生じます。
■最低賃金法 目的(法1条)
この法律は、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もつて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。 |