健康保険法

》》保険料・保険料率 (法155条・160条)

【問題】合併により設立された健康保険組合又は合併後存続する健康保険組合のうち地域型健康保険組合に該当する組合は、当該合併が行われた日の属する年度及びこれに続く3か年度に限り、一定の範囲内において不均一の一般保険料率を設定することができる。
(平成21年 問10E)
【解答】×
【解説】(法附則3条の2第1項)
■「当該合併が行われた日の属する年度及びこれに続く3か年度に限り」⇒「当該合併が行われた日の属する年度及びこれに続く5か年度に限り」とすれば正しい。


【問題】全国健康保険協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、あらかじめ、運営委員会が当該変更に係る都道府県に所在する支部の支部長の意見を聴いたうえで、理事長に対しその変更について意見の申出を行う。
(平成23年 問10A)
【解答】×
【解説】(法160条6項)
■全国健康保険協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするとき⇒あらかじめ、理事長が当該変更に係る都道府県に所在する支部の支部長の意見を聴いた上で、運営委員会の議を経なければならないことになっている。


【問題】合併により設立された健康保険組合又は合併後存続する健康保険組合のうち、いわゆる地域型健康保険組合に該当するものについては、当該合併が行われた日の属する年度及びこれに続く3箇年度に限り、1,000分の30から1,000分の120の範囲内において不均一の一般保険料率を決定することができる。
(平成20年 問8B)
【解答】×
【解説】(法附則3条の2第1項)
■「これに続く3箇年度に限り」ではなく「これに続く5箇年度に限り」にすれば正しい。


【問題】地域型健康保険組合が、不均一の一般保険料率の決定の認可を受けようとするときは、合併前の健康保険組合を単位として不均一の一般保険料率を設定することとし、当該一般保険料率並びにこれを適用すべき被保険者の要件及び期間について、組合会において組合会議員の定数の2分の1以上の多数により議決しなければならない。
(平成21年 問9E)
【解答】×
【解説】(法附則3条の2第2項・3項)
■「2分の1以上の多数」⇒「3分の2以上の多数」にすれば正しい。


【問題】健康保険組合の一般保険料率の決定は、厚生労働大臣の認可を受けなければならないが、一般保険料率と調整保険料率とを合算した率の変更が生じない一般保険料率の変更の決定については、厚生労働大臣の認可を受けることは要せず、変更後の一般保険料率を厚生労働大臣に届け出ることで足りる。
(平成18年 問8C)
【解答】○
【解説】(法附則2条8項・9項)
■設問のとおり正しい。
■調整保険料⇒
健康保険組合の医療に関する給付等の財源の不均衡を調整するため、健康保険組合連合会は、会員である健康保険組合に対し交付金の交付事業を行う。
交付金の交付に要する費用は、健康保険組合が健康保険組合連合会に拠出する拠出金をもって充てられ、健康保険組合は、この拠出金の財源に充てるために被保険者から一般保険料とは別に調整保険料を徴収する。


【問題】健康保険の保険料は一般保険料と介護保険料を合算して徴収することになっているが、健康保険の保険料率の法定上限には介護保険料率は含まれない。
(平成13年 問2D)
【解答】○
【解説】(法160条)

■設問のとおり正しい。


【問題】全国健康保険協会管掌健康保険の一般保険料率は、現在1000分の85である。
(平成16年 問10B 改題)
【解答】×
【解説】(法160条1項)
■平成21年9月1日より、都道府県毎に地域の医療費の反映した保険料率を設定しているため誤り。


【問題】健康保険組合1,000分の30から1,000分の120までの範囲内において一般保険料率を定めることができ、被保険者及び被保険者を使用する事業主は、それぞれ保険料額の2分の1を負担(任意継続被保険者は、その全額を負担)することになっているが、健康保険組合は、規約で定めるところにより、事業主の負担すべき一般保険料額の負担の割合を増加することができる。
(平成19年 問6D)
【解答】○
【解説】(法160条13項、法161条、法162条)
■設問のとおり正しい。


【問題】都道府県単位保険料率は、支部被保険者を単位として、所定の額に照らし、おおむね5年を通じ財政の均衡を保つことができるものとなるよう、政令で定めるところにより算定するものとする。(全部改正)
(平成16年 問10C)
【解答】×
【解説】(法160条3項)
■「おおむね5年を通じ財政の均衡を保つ」⇒「毎事業年度において財政の均衡を保つ」にすれば正しい。
■全国健康保険協会は、2年ごとに、翌事業年度以降の5年間についての協会が管掌する健康保険の被保険者数及び総報酬額の見通し並びに保険給付に要する費用の額、保険料の額(各事業年度において財政の均衡を保つことができる保険料率の水準を含む。)その他の健康保険事業の収支の見通しを作成し、公表するものとされている。(法160条5項)


【保険料の負担】 (法161条 法162条)


【問題】全国健康保険協会が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、1000分の66から1000分の99までの範囲内において、支部被保険者を単位として全国健康保険協会が決定するものとする。
(平成16年 問10D)
【解答】×
【解説】(法160条1項)
■「1000分の66から1000分の99」⇒「1000分の30から1000分の120」にすれば正しい。

■支部被保険者⇒各支部の都道府県に所在する適用事業所に使用される被保険者及び当該都道府県の区域内に住所又は居所を有する任意継続被保険者をいう。


【問題】健康保険組合は、規約で定めるところにより、事業主の負担すべき一般保険料額又は介護保険料額の負担の割合を増加することができる。

(平成16年 問10E)
【解答】○
【解説】(法161条1項、法162条)
■設問のとおり正しい。

■健康保険組合の保険料の負担割合の特例として、規約で定めるところにより、事業主の負担すべき一般保険料額又は介護保険料額の負担の割合を増加することが可能。


【問題】被保険者資格を喪失した者に係る保険料で、その者に支払う報酬がないため控除できない場合は、事業主は被保険者負担相当分を除いた額を納付する。
(平成23年 問10C)
【解答】×
【解説】(法161条、昭和2年2月14日保理第578号、昭和4年1月18日事発第125号)

■設問の場合、事業主は被保険者負担相当分も含めて保険料の全額を納付する義務がある。


【問題】健康保険組合は、規約で定めるところにより、一般保険料額だけではなく、介護保険料額についても事業主の負担割合を被保険者よりも高くすることができる。
(平成19年 問6B)
【解答】○
【解説】(法162条)
■設問のとおり正しい。 


【保険料の納付義務】 (法164条)


【問題】事業主は、各月の保険料を翌月末日までに保険者が発行する納入告知書に基づいて納入しなければならない。
(平成19年 問7E)
【解答】○
【解説】(法164条1項、則136条、会計法6条、予算決算及び会計令29条)
■被保険者に関する毎月の保険料⇒保険者が納入告知書(納付すべき金額、期限及び場所等を記載した書面)にて事業主に納入の告知を行い、事業主は翌月末日までに保険料を納付しなければならない。


【問題】保険者等は、①被保険者に関する保険料の納入の告知をした後に、告知をした保険料額が当該納付義務者の納付すべき保険料額を超えていることを知ったとき、又は②納付した被保険者に関する保険料額が当該納付義務者の納付すべき保険料額を超えていることを知ったときは、その超えている部分に関する納入の告知又は納付を、その告知又は納付の日の翌日から1年以内の期日に納付すべき保険料について納期を繰り上げてしたものとみなすことができる。
(平成24年 問5C)
【解答】×
【解説】(法164条2項)
【解答】○
【解説】「1年以内」⇒「6月以内」にすれば正しい。


【口座振替】


【問題】厚生労働大臣は、納付義務者から、預金又は貯金の払出しとその払い出した金銭による保険料の納付をその預金口座又は貯金口座のある金融機関に委託して行うことを希望する旨の申出があった場合、その納付が確実と認められ、かつ、その申出を承認することが保険料の徴収上有利と認められるときに限り、その申出を承認することができる。
(平成23年 問3A)
【解答】○
【解説】(法166条)
■設問のとおり正しい。


【保険料の源泉控除】 (法167条)

【問題】事業主は、被保険者に通貨をもって支払う給与から当該被保険者の負担すべき前月分の保険料を源泉控除することができるが、当該被保険者がその事業主に使用されなくなったときには、前月分に加えてその月分の保険料も源泉控除することができる。
(平成19年 問9D)
【解答】○
【解説】(法167条1項)
■設問の通り正しい。
■被保険者がその事業所に使用されなくなった場合⇒前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料を報酬から控除することができる。

【問題】事業主は、被保険者に対して通貨をもって報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料(被保険者がその事業所に使用されなくなった場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料)を報酬から控除することができる。
(平成23年 問3B)
【解答】○
【解説】(法167条1項)
■設問の通り正しい

【問題】事業主は、被保険者に通貨をもって支払う給与から当該被保険者の負担すべき前月分の保険料を源泉控除することができるが、当該被保険者がその事業主に使用されなくなったときには、前月分に加えてその月分の保険料も源泉控除することができる。
(平成19年 問9D)
【解○
【解説】(法167条1項)
■設問のとおり正しい。 

【問題】事業主は、被保険者に対して通貨をもって賞与を支払う場合においては、被保険者の負担すべき標準賞与額に係る保険料に相当する額を当該賞与から控除できる。
(平成24年 問5D)
【解答】○
【解説】(法167条2項)
■設問のとおり正しい。