健康保険法 (№03)
《目次》
●健康保険組合の設立等…7問
●健康保険組合の財務等…9問
【問題】健康保険組合は、適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される被保険者、任意継続被保険者及び日雇特例被保険者で組織される。
(平成15年 問1B)
【解答】×
【解説】(法8条)
■健康保険組合⇒
①適用事業所の事業主
②その適用事業所に使用される被保険者
③任意継続被保険者をもって組織するとされている。
■日雇特例被保険者の保険の保険者⇒政府。
【問題】健康保険組合が成立したときは、事業主及び事業主に雇用されている被保険者はすべて健康保険組合の組合員となるが、任意継続被保険者は組合員とはならない。
(平成14年 問6E)
【解答】×
【解説】(法8条)
■健康保険組合⇒①適用事業所の事業主②その適用事業所に使用される被保険者③任意継続被保険者をもって組織される。
【問題】健康保険組合の保険料率は、組合の設立時においては理事会、その後は組合会が議決し、厚生労働大臣の認可を受けて決定する。
(平成13年 問3E)
【解答】×
【解説】(法12条、法14条、法19条1号、則3条)
■設立時に規約を作成(保険料率に関する事項も含む)し、厚生労働大臣の認可を受けるのは、「理事会」ではなく、健康保険組合の適用事業所になる「事業主」のため誤り。
■設立後に規約の変更が生じた場合⇒組合会の議決を経て、厚生労働大臣の認可が必要。
■規約に記載しなければならない事項
①名称
②事務所の所在地
③健康保険組合の設立に係る適用事業所の名称及び所在地
④組合会に関する事項
⑤役員に関する事項
⑥組合員に関する事項
⑦保険料に関する事項
⑧準備金その他の財産の管理に関する事項
⑨公告に関する事項
⑩保険給付に関する事項
⑪一部負担金に関する事項
⑫その他組織及び業務に関する重要事項
(原則)規約の変更は厚生労働大臣の認可が必要
(例外)上記のうち②及び③(設立事業所の増加又は減少(事業所の廃止に係る場合を除く。)に係る場合を除く。)については、厚生労働大臣に届け出のみ。
【問題】健康保険組合の監事は、組合会において、設立事務所の事業主の選定した組合会議員及び被保険者である組合員の互選した組合会議員のうちから、それぞれ一人を選挙することになっており、監事のうち一人は理事または健康保険組合の職員を兼ねることができる。
(平成22年 問1D)
【解答】×
【解説】(法21条4項・5項)
■前段は正しい。後半の論点が誤り。
■監事⇒理事又は健康保険組合の職員と兼ねることはできない。
【問題】健康保険組合は組合会議員の定数について、組合会の議決が理事の意向によって影響を受けることのないよう、理事定数の2倍を超える数にするものとし、その上で、組合員の意思が適正に反映されるよう定めることとされている。
(平成23年 問7D)
【解答】○
【解説】(法18条3項、平成19年2月1日保発0201001号)
■設問のとおり正しい。
【問題】健康保険組合の理事の定数は、偶数とし、その半数は設立事業所の事業主の選定した組合会議員において、他の半数は被保険者である組合員の互選した組合会議員において、それぞれ互選する。
(平成21年 問10D)
【解答】○
【解説】(法21条2項)
■設問のとおり正しい。
【問題】健康保険組合は、規約により、被保険者が介護保険第2号被保険者に該当しない場合でも、その被扶養者が介護保険第2号被保険者に該当する場合には、その被保険者から介護保険料を徴収することができる。
(平成13年 問3B)
【解答】○
【解説】(法附則7条1項)
■健康保険組合は、規約により、特定被保険者に関する保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とすることが可能。
この場合は、被保険者が介護保険第2号被保険者でなくても、介護保険料を徴収することができる。
■特例被保険者とは⇒介護保険第二号被保険者以外の被保険者で介護保険第二号被保険者である被扶養者がある被保険者 。
【問題】健康保険組合は、毎年度、収入支出の予算を作成し、当該年度の開始前に、厚生労働大臣に届け出なければならない。
(平成18年 問8E)
【解答】○
【解説】(令16条1項)
■設問のとおり正しい。
【問題】健康保険組合において、収入金を収納するのは翌年度3月31日、支出金を支払うのは翌年度の4月30日限りとする。
(平成22年 問1E)
【解答】×
【解説】(令19条)
■健康保険組合において、収入金を収納するのは⇒翌年度の5月31日
■支出金を支払うのは⇒翌年度の4月30日限り。
【問題】収支の均衡しない健康保険組合が、厚生労働大臣の指定を受けた場合は、健全化計画を作成し、厚生労働大臣の承認を受けて、これに沿った事業運営を行うこととされている。
(平成13年 問9E)
【解答】○
【解説】(法28条1項・2項)
■財政窮迫状態にある健康保険組合が、厚生労働大臣より指定を受けた場合⇒財政健全化計画を作成し、厚生労働大臣の承認を受け、その計画に沿った事業運営を行わなければならない。
■指定健康保険組合が、財政健全化計画に従い事業を行わない場合⇒厚生労働大臣は解散等を命じることができる。
【問題】財政が窮迫状態にあるため、厚生労働大臣の指定を受けた健康保険組合は、指定の日の属する年度の翌年度を初年度とする3ヵ年間の財政の健全化に関する計画を定め、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
(平成17年 問1C)
【解答】○
【解説】(法28条1項、令30条1項)
■財政が窮迫状態にあり厚生労働大臣の指定を受けた健康保険組合(指定健康保険組合)は、財政の健全化に関する計画(健全化計画)を定め、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
■健全化計画は、厚生労働大臣の指定の日の属する年度の翌年度を初年度とする3か年間の計画とする。
【問題】健康保険組合が重要な財産を処分しようとする場合は、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
(平成14年 問6B)
【解答】○
【解説】(法30条、令23条)
■健康保険組合が、重要な財産を処分しようとするとき⇒厚生労働大臣の認可が必要。
【問題】健康保険組合の理事長は、組合会が成立しないとき、組合会の議決を経なければならない事項で緊急に行う必要があるものを処分することができるが、その場合には、次の組合会においてこれを報告し、その承認を求めなければならない。
(平成17年 問1A)
【解答】○
【解説】(法30条、令7条4項・5項)
■健康保険組合の理事長の権限として設問のとおり正しい。
【問題】健康保険組合が厚生労働大臣に提出すべき書類は、当該健康保険組合の主たる事務所の所在地を管轄する年金事務所を経由するものとされている。
(平成20年 問7C)
【解答】×
【解説】(則18条)
■健康保険組合が厚生労働大臣に提出すべき書類⇒管轄地方厚生局長等を経由。
■「年金事務所を経由」の箇所が誤り。
【問題】健康保険組合は、毎年度末日において、少なくとも当該年度及びその直前の3ヵ年度内において行った保険給付に要した費用の額の1年度当たりの平均額の12分の1に相当する額に達するまで、当該年度の剰余金を準備金として積み立てなければならない。
(平成17年 問1D)
【解答】×
【解説】(令46条2項)
■「当該年度及びその直前の3ヵ年度内」⇒「当該年度及びその直前の2か年度内」にすれば正しい。
■費用に関しては、前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等、老人保健拠出金、日雇拠出金、退職者給付拠出金、介護納付金の納付に要する費用を含む。
【問題】健康保険組合が組合債の利率を引き下げる場合は、遅滞なくその旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
(平成17年 問1E)
【解答】○
【解説】(令22条、則11条)
■健康保険組合は、組合債を起こし、又は起債の方法、利率若しくは償還の方法を変更しようとするとき⇒厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
■組合債の金額、利息の定率を引下げる場合⇒遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に届出が必要。