労働者災害補償保険法
《目次》【時効】
【問題】療養補償給付、休業補償給付、葬祭料、介護補償給付、療養給付、休業給付、葬祭給付、介護給付及び二次健康診断等給付を受ける権利は、3年を経過したとき、障害補償給付、遺族補償給付、障害給付及び遺族給付を受ける権利は、5年を経過したときには、時効によって消滅する。
(平成23年 問4D)
【解答】×
【解説】法42条
■「3年」⇒「2年」にすれば正しい。
■2年を経過したとき⇒療養補償給付、休業補償給付、葬祭料、介護補償給付、療養給付、休業給付、葬祭給付、介護給付及び二次健康診断等給付を受ける権利
■5年を経過したとき⇒障害補償給付、遺族補償給付、障害給付及び遺族給付を受ける権利は、5年を経過したとき
■労災の時効に関して、「3年」という数字は出てこないので、全文を確認する必要はない設問。
■起算日について
①介護(補償)給付 介護を受けた月の翌月の初日⇒ 2年
②二次健康診断等給付 ⇒労働者が一次健診の結果を了知し得る日の翌日 ⇒2年
【問題】療養補償給付又は療養給付を受ける権利の時効は、診断によって療養を必要とすることが確認された日の翌日から進行する。
(平成20年 問7A)
【解答】×
【解説】(法13条、法22条、法42条)
■療養(補償)給付には、療養の給付と療養の費用がある。
■療養の給付⇒現物給付であるために時効の問題は生じないので誤り。
■療養の費用の支給を受ける権利⇒療養に要する費用を支払った日ごとにその翌日から2年で時効消滅。
【問題】療養補償給付を受ける権利は、当該傷病が発生した日の翌日から2年を経過したときは、時効によって消滅する。
(平成18年 問6A)
【解答】×
【解説】(法13条、法42条)
■療養補償給付には、療養の給付と療養の費用があり、療養の給付⇒現物給付であるために時効の問題なし。
【問題】療養補償給付又は療養給付のうち、療養の給付を受ける権利については療養の必要が生じたときから、療養の費用の支給を受ける権利については療養の費用を支出した日の翌日から、時効が進行する。
(平成16年 問7A)
【解答】×
【解説】(法13条、法22条、法42条)
■療養の給付⇒現物給付であるために時効の問題なし。
【問題】休業補償給付又は休業給付を受ける権利の時効は、当該傷病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない日ごとに、その当日から進行する。
(平成20年 問7B)
【解答】×
【解説】(法14条、法22条の2、法42条)
■休業(補償)給付を受ける権利⇒休業の日ごとにその翌日から2年で時効消滅。
■当日から進行するのではない。
【問題】休業補償給付を受ける権利は、当該休業に係る傷病が発生した日の翌日から2年を経過したときは、時効によって消滅する。
(平成18年 問6B)
【解答】×
【解説】(法14条1項、法42条)
■休業補償給付⇒賃金を受けない日ごとにその翌日から時効が進行。
【問題】休業補償給付又は休業給付を受ける権利の時効は、当該傷病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない日ごとに、その翌日から進行する。
(平成14年 問6A)
【解答】○
【解説】(法42条)
■設問のとおり正しい。
【問題】休業補償給付又は休業給付を受ける権利の時効は、休業した日の属する月ごとに、その翌月の初日から進行する。
(平成16年 問7C)
【解答】×
【解説】(法14条1項、法22条の2、法42条)
■休業(補償)給付⇒業務上の(通勤による)負傷又は疾病による療養のため労働することができないために賃金を受けない日ごとにその翌日から時効が進行。
■「翌月の初日」でないため誤り。
【問題】障害補償給付又は障害給付を受ける権利の時効は、当該傷病が治って障害が残り、診断によって当該障害が確認された月の翌月の初日から進行する。
(平成20年 問7C)
【解答】×
【解説】(法15条1項、法22条の3、法42条)
■障害(補償)給付を受ける権利⇒傷病が治った日の翌日から5年で時効消滅。
【問題】障害補償給付又は障害給付を受ける権利の時効は、当該傷病が治って障害が残った日の翌日から進行する。
(平成14年 問6B)
【解答】○
【解説】(法42条)
■設問のとおり正しい。
【問題】障害補償給付を受ける権利は、当該傷病が治って障害が残った日の翌日から5年を経過したときは、時効によって消滅する。
(平成18年 問6C)
【解答】○
【解説】(法42条)
■設問のとおり正しい。
【問題】遺族補償給付又は遺族給付を受ける権利の時効は、被災労働者が死亡した日の翌日から進行する。
(平成14年 問6C)
【解答】○
【解説】(法42条)
■設問のとおり正しい。
■遺族(補償)給付を受ける権利⇒5年で時効により消滅。
■消滅時効⇒労働者が死亡した日の翌日から時効が進行。
【問題】遺族補償年金前払一時金又は遺族年金前払一時金の支給を受ける権利は、5年を経過したときは、時効によって消滅する。
(平成15年 問7E)
【解答】×
【解説】(法附則60条5項)
■遺族(補償)年金前払一時金の支給を受ける権利の消滅時効⇒2年
【問題】葬祭料又は葬祭給付を受ける権利の時効は、葬祭が終了した日の翌日から進行する。
(平成20年 問7E)
【解答】×
【解説】(法12条の8第1項、法17条)
■葬祭料又は葬祭給付を受ける権利⇒労働者が死亡した日の翌日2年で時効消滅。
■葬祭が終了した日ではない。
【問題】葬祭料又は葬祭給付を受ける権利の時効は、葬祭が行われた日の翌日から進行する。
(平成14年 問6D)
【解答】×
【解説】(法42条)
■「葬祭が行われた日の翌日」⇒「労働者が死亡した日の翌日」にすれば正しい。
■葬祭料又は葬祭給付を受ける権利⇒2年で時効により消滅。
【問題】葬祭料を受ける権利は、死亡した労働者の葬祭が行われた日の翌日から2年を経過したときは、時効によって消滅する。
(平成18年 問6E)
【解答】×
【解説】(法42条)
■葬祭料を受ける権利⇒2年で時効により消滅。
■権利を行使できる時⇒労働者が死亡した日の翌日。
【問題】介護補償給付又は介護給付を受ける権利の時効は、その支給事由が生じた月の翌月の初日から進行する。
(平成20年 問7D)
【解答】○
【解説】(法12条の8第4項、法19条の2)
■設問のおとり正しい。
■介護(補償)給付を受ける権利⇒介護を受けた月の翌月の初日から2年で時効消滅。
【問題】介護補償給付又は介護給付を受ける権利の時効は、介護を受けた日の属する月ごとに、その翌月の初日から進行する。
(平成16年 問7D)
【解答】○
【解説】(12条の8第4項、法19条の2、法24条、法42条)
■設問のとおり正しい。
【問題】介護補償給付又は介護給付を受ける権利の時効は、支給事由が生じた月の翌月の初日から進行する。
(平成14年 問6E)
【解答】○
【解説】(法42条)
介護(補償)給付⇒月を単位として支給。権利を行使できるのは介護を受けた月の翌月の初日。
介護(補償)給付を受ける権利⇒は2年で時効により消滅。
【問題】傷病補償年金を受ける権利は、当該傷病の療養の開始後1年6か月を経過した日の翌日から2年を経過したときは、時効によって消滅する。
(平成18年 問6D)
【解答】×
【解説】
■傷病(補償)年金⇒政府が職権で給付を決定するものであり、基本権(保険給付を受ける権利)の裁定について時効の問題は生じない。
■支分権(各支払期ごとに発生する支払請求権)⇒会計法第30条の規定により5年で時効消滅。
【問題】労災保険法第42条は保険給付を受ける権利の時効について定めているが、保険給付のうち傷病補償年金及び傷病年金は、同条の規定の対象になっていない。
(平成14年 問2C)
【解答】○
【解説】(法42条)
■設問のとおり正しい。
【問題】傷病補償年金又は傷病年金を受ける権利の時効は、療養開始後3年を経過してなお当該傷病が治っていないことが確認されたときから進行する。
(平成16年 問7B)
【解答】×
【解説】(昭和52年3月30日発労徴第21号・基発第192号)
■傷病(補償)年金⇒政府が職権で給付を決定。
・基本権(保険給付を受ける権利)の裁定について時効の問題を生じない。
・支分権(各支払期ごとに発生する支払請求権)については、会計法第30条の規定により5年で時効消滅。
【問題】労災保険の保険給付を受ける権利は、一時金としての保険給付にあっては2年を、年金としての保険給付にあっては5年を経過したとき、時効によって消滅する。
(平成20年 問2E)
【解答】×
【解説】(法42条、法附則58条3項、法附則59条4項)
■2年を経過したときに時効によって消滅
⇒療養(補償)給付、休業(補償)給付、葬祭料(葬祭給付)、介護(補償)給付、二次健康診断等給付、障害(補償)年金前払一時金、遺族(補償)年金前払一時金を受ける権利
■5年を経過したときに時効によって消滅
⇒障害(補償)給付、遺族(補償)給付、傷害(補償)年金差額一時金を受ける権利
■一時金であっても、時効は2年と5年がある。
■時効の問題生じない給付
⇒療養(補償)給付のうち療養の給付(現物給付のため)
⇒傷病(補償)年金については職権で支給決定されるため(支給決定後の支払請求権は5年で時効消滅する。)