【統括安全衛生責任者】 (法15条)

【問題】建設業に属する事業の元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の数が労働安全衛生法施行令で定める仕事の区分に応じて一定数未満であるときを除き、これらの労働者の作業が同一の場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するため、統括安全衛生責任者を選任し、その者に元方安全衛生管理者の指揮等をさせなければならない。
(平成22年 問8A)
【解答】○
【解説】(法15条1項、令7条)
■設問のとおり正しい。

■建設業に属する事業の元方事業者

⇒その労働者及び関係請負人の労働者の数が

・常時50人以上

・ずい道等の建設の仕事、橋梁の建設の仕事、圧気工法による作業を行う仕事の場合は常時30人以上

である場合⇒これらの労働者の作業が同一の場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するため、統括安全衛生責任者を選任し、その者に元方安全衛生管理者の指揮等をさせなければならない。


【問題】特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者が同一の場所で混在して仕事をすることによって生ずる労働災害を防止するため、労働安全衛生法施行令第7条第2項で定める仕事の区分により、統括安全衛生責任者を選任しなければならないが、この場合、その労働者及び関係請負人の労働者が常時40人のずい道の建設の仕事については、統括安全衛生責任者を選任する必要はない。
(平成20年 問10A)
【解答】×
【解説】(法15条1項、令7条2項)

ずい道の場合⇒常時30人以上の場合には、統括安全衛生責任者の選任義務あり。


【問題】労働安全衛生法第15条第2項は、「統括安全衛生責任者は、当該場所においてその事業の実施を統括管理する者をもつて充てなければならない」と規定しており、統括安全衛生責任者は当該事業場における事業の実施について実質的に統括管理する権限及び責任を有しているが、当該作業場所を巡視することに関する措置を講ずる必要はない。
(平成20年 問10B)
【解答】×
【解説】(法15条1項・2項、法30条1項)
■統括安全衛生責任者が行う措置⇒

協議組織の設置及び運営を行うこと

・作業間の連絡及び調整を行うこと

・作業場所を巡視すること

・関係請負人が行う労働者の安全又は衛生のための教育に対する指導及び援助を行うこと
■「当該作業場所を巡視することに関する措置を講ずる必要はない」の箇所が誤り。


【問題】都道府県労働局長は、特定元方事業者の労働者及び関係請負人の労働者が一の場所で行う仕事に係る労働災害の発生率が他の同業種、同規模の仕事と比べて高く、それが統括安全衛生責任者の不適切な業務執行に基づくものであると考えられる場合、当該統括安全衛生責任者の業務執行について当該統括安全衛生責任者を選任した事業者に対し勧告することができる。
(平成20年 問10C)
【解答】○
【解説】(法15条5項、昭和53年2月10日基発77号)

■設問のとおり正しい。
都道府県労働局長⇒当該統括安全衛生責任者の業務の執行について当該統括安全衛生責任者を選任した事業者に勧告することができる。


【問題】特定元方事業者が講ずべき措置の事項として、労働安全衛生法第30条第1項第1号は、「協議組織の設置及び運営を行うこと」と規定しているが、統括安全衛生責任者を選任した特定元方事業者は、当該統括安全衛生責任者に当該事項を統括管理させる必要はない。
(平成20年 問10D)
【解答】×
【解説】(法15条1項、法30条1項)
■特定元方事業者(建設業、造船業を行う元方事業者)は、統括安全衛生責任者に協議組織の設置及び運営等の統括管理をさせなければならない。


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